2017年11月23日

No.031 21人目の愛人

ここのところもう政治について考えるのが嫌になっていたので、ブログも書かなかった。でも、「何か短文でも書いてください」的なメールが時々届く。ありがとうです、そこで、思いついたことを書くことにする。

さて、非常に興味深いアンケート。

アメリカ人に聞いた「アメリカにとって大事な同盟国はどこですか」。

日本は21位。(笑)

比喩的に言えば、日本さん(女)は、アメリカさん(男)にとって「いつでもヤラセてくれる都合のいい女の 21 位」だが、日本さんは「あなたが私の最高の旦那」と思っているという構図。こんなにみじめで哀れな(そしてバカな)女って今どき珍しいぜ。

高齢化・購買力低下の日本と、まだまだ若い層がいる・購買力が低下しない中国って対比が面白い。金を失って重力に逆らえないヨボヨボタレ乳のババアと、金を持っていて女ざかりを迎えている女性と、アメリカがどっちを選ぶか、火を見るより明らかだろっての。

トランプ来日で大騒ぎしていたけど、中国に行くついでの寄り道だったなあ、という感想。

https://www.nytimes.com/interactive/2017/02/03/upshot/which-country-do-americans-like-most-for-republicans-its-australia.html
ラベル:日本雑感 米国
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2017年05月07日

No.030 マリーヌ・ル・ペンでもおかしくない理由

明日(7日)は、フランス大統領選である。

名乗ったわけでもないのにひたすら「極右」のレッテルを張られ続けているマリーヌ・ル・ペンと、「平和主義者オバマ&EU」応援する「リベラル」なマクロンの一騎打ちとなる。まあ、オランダで反EUが負けているので、イギリス離脱・トランプときた「グローバリズム勘弁してくれ」な空気も一段落なのかな、残念だなあ、という感じ。

「反グローバリズム」が上手くいかなくても、じゃあグローバリズムが良いのかと言えば、そこはもう脱出しなくてはいけないところでしょ、というのはなかなか難しいところなのか。鎌倉幕府がだめでも、ウルトラ保守復古主義な後醍醐天皇でよかったの?という話なのに。

しかしロスチャイルド銀行の大物を出してくるあたり、もはやリベラル陣営もなりふり構っていられないというところか。「前進」という党(?)だそうだが、間違いなく「停滞」します。今と変わらない。

で、やれ支持率が何%とかなんとかさかんに流されているけど、もうCNNの数字に興味がないので、無視。私の思ったことをひたすら書く。

いろいろ言われているが、要は「オランド政権を引き継ぎ、EUドイツ=ユーロ帝国の一員として生きる」か「変革し、フランスと言うネイションを望むか」という選択肢なわけですね。で、オランド政権の支持率がボロボロになっている理由って、端的に言えば、

一「不景気と失業率」
二「対ロシア経済制裁による、輸出先を失った農村の苦しみ」
三「官僚的なEU(と、その移民政策)に対する不信感」
四「ウランを目的とした、イギリスと合同のマリ介入」
五「ユーロ」か「フラン」か?


っていうところが中心でしょう?

まず「一」について。「失業率」。アメリカ大統領選の時に、中間層がトランプに入れたように、今回も失業者(若者が多い)から見れば「マクロンなんてロスチャイルドの傀儡さ」という感じ。そういう意味では、マクロンに対する反感も相当なものと考えられる。

それから、「二」について、敗退した「フィヨン・メランション」というお二人は、まず「ロシア融和派」というところ。フィヨンは「マクロンに投票を」と呼びかけたらしいが、サンダースが「クリントンに投票を」と呼びかけても効果がなかったように、フィヨン支持者がマクロンに入れる保証はない。しかもメランションは「私の票をどこに入れようと勝手だ」と「指名せずに」去った。対ロシアで物を考える連中は、ルペンに入れてもおかしくない。

さらに「三」について。これは主に年輩の方々だろうが、「EU」って端的に言えば「ドイツ経済帝国」だわな。誰が見ても。で、イギリス・フランスのような「戦勝国」の老人たちは「(無意識に)なんで敗戦国の指図に、戦勝国が従うんだ!」という根本的な反感を持っている。こうなると「EU離脱」を望む連中は、どう考えてもルペンに入れそうな気がする。メランションも離脱派だったし。

「五」は、言うまでもない。エマニュエル・トッドが指摘するように「ユーロは憎しみの製造機」と化している。ユーロを壊すか、フランス社会を壊すかの選択肢を迫られたここ数年のフランスエリート層は、ユーロを選んできた。ドイツの優位性は明白なものとなり、フランスとの上下関係ははっきりとし、フランス経済は停滞し、若者の失業率はあがる一方である。もっとも「ユーロ」ができてからすでに相当の時代が過ぎているので、今更元に戻りたくないという「若者の保守主義」もあるから一概には言えないけど。

そして、何よりポイントになるのは、フランス人の「意識」ではなかろうか。

フランス人は自分たちに対して「共和主義者」「個人主義者」というセルフイメージを持っているが、これが、現実と非常に異なっている。要するに「主観と客観」が非常にずれている人々なのである。

以下、簡単にフランス革命以降の年表を作ってみた。

1789年 フランス革命
1792年 第一共和制
1804年 ナポレオン・皇帝となる(第一帝政)
1814年 第一王政復古
1815年 第二王政復古
1830年 七月王政
1848年 第二共和制
1852年 ナポレオン三世が皇帝となる(第二帝政)
1870年 第三共和制
---ここから70年間の間に100回を越える内閣交代が始まる---
1947年 第四共和制
1959年 大統領の権限を大幅に強化した「ドゴール大統領」による第五「共和制」

ドゴールの熱烈な崇拝のされ方は「共和制のリーダー」とはとうてい思えないようなレベルであったと、当時のフランスに留学していた日本人は口をそろえて言う。

この年表、何かあれば「王制」「独裁者」に戻りたくて仕方がない、という国民性がもろに伝わるように見えるのだがいかがだろう。フランス人は「一貫した、安定した、民主主義・共和主義」とは到底言えない人々である。「自由・平等・博愛」をスローガンとした「フランス大革命」は、多くの文化遺産を破壊し、約200万人の死傷者を出した、世界に名だたる「大失敗」である。中国人が文化大革命を恥じているのか、それはわからない。日本人は廃仏毀釈をろくに教育現場で教えず、ほとんど「なかったこと」にしている。フランス人がフランス革命を恥じているか、もしくはなかったことにしているか、と言われれば、到底そうは思えない。世界に「自由・平等・博愛」を伝えた、偉大なる人類の第一歩であると胸を張って語りたがる。そのため、なんとしてでも「共和制なるものは素晴らしいのである」というタテマエにしがみつかざるを得ないのである。やたらめったら皇帝ナポレオンを崇拝し、ドゴールを崇拝するフランス人は、根っこのところでは独裁者が大好きなのである。

そういう意味では「フランス人は『強いリーダーが好き』」という事がはっきり言えると思う。世界の非難を浴びた核実験を強行したシラクが支持されたのも同じ理由ではあるまいか。EUに対して物申す大統領がほしい人も相当いるだろう。もっともル・ペン当選は「フランス革命によって自由・平等・博愛の精神を得た」フランス人のセルフイメージを部分的に否定するものだから、逆にル・ペンにとって不利かもしれない。彼女がフランス革命についてどのように語っているのかを詳しく知りたいところだが…。結局今回の大統領選、フランス革命の「成果」に対する、1つの総括と見てもいいのかな、とも思えてきた。

今回の選挙でル・ペンが負けても、次の議会選挙で「国民戦線」がどれだけ議席を獲得するかも見ものだ。そして数年間のマクロン政治で完全に絶望したフランス人が、数年後にル・ペンを選ぶという事もあるのではないか、個人的には、今回の大統領選で選ばれてもおかしくないと思っているが…。

余談だが、このような「歴史の欺瞞」に原因を持つ「国民的精神病」を克服できずに苦しむ国は多い。たとえばアメリカ合衆国の銃問題。いろいろ言われているが「神からの使命によってインディアンを大虐殺した」ことを「正当化せざるを得ない」アメリカ人は「銃はそのための神聖なる武器」であって、どうしても銃そのものを否定することができない。そのためどんな悲惨な事件が起きても「銃は悪くない、使った人の使い方が悪いのだ」というロジックを展開せざるを得ないのだと思われる。

もちろん日本も「歴史に端を発する国民的精神病」を患っているのだが、それはここで書くことでもないだろう。
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2017年04月10日

No.029 シリア化学兵器を「FakeNewsだ!」と言わないトランプ

4月4日、シリアの戦闘機がイドリブ県ハーン・シャイフーンのアルカイダ司令部を攻撃した。イドリブ県はアルカイダ、および「アメリカの支援の下に闘う『穏健的反体制派』の支配下」にある。空爆の後、化学物質が放出された。症状を見るに何らかの猛毒性のガス(日本ではサリンと報道されている)が使われたものと見られる。いたいけな少年少女たちの悲劇的な姿は、湾岸戦争当時の「原油まみれの水鳥」よろしく、世界中の「反アサド感情」に火をつけた。

CNNやBBCに対して「Fake News!」と言い切っていたトランプは、何の躊躇もせず、シリアの空軍基地にミサイルをぶっ放した。本来ここで「今までのCNNやBBCの報道は、イラク戦争の時からFakeばかりだ、まずは事実を確かめよう」というのがトランプ流ではなかったか?

選挙戦の時「他国に首を突っ込まない」「アメリカ的な概念を他国に押し付けることはしません」と言っていたトランプとはもはや別人だ。クリントンよりも過激だ。いったいどうしたのだろう? 彼はCNN・ワシントンネオコン勢力に降伏したのであろうか。

話が少しわき道にそれるが、化学兵器の被害者は、例によって女子供ばかりの映像。どうしてそう都合よく「子供ばかり」が被害に遭う?? 親は何をしていたんだ? というのが健全な判断だと思うのだが、まあ、もはや日本人には見えていないのだろう。

現在のネットニュースは「大事件」を報道するのではなく「大事件として報道したいニュース」を「真偽不明のまま報道し、世界中の人間の世論誘導を行う機関」と化している。「大事件だから報道される」ではなく、「報道されたのが大事件」である。たとえば、サウジアラビアはイエメンで非人道的な空爆を繰り返している、これは「大事件」ではないのか? しかし、報道されない以上「大事件ではない」ということになるのだろう。

オランド、メルケルは「すべての責任はアサド一人にある」などと、もはやクレイジーなことを言い出した。どんなケースであれ「すべての責任が1人に集約される」などということがあるまい。しかも、サウジアラビアなどと違い、選挙で選ばれた大統領であるというのに。まあ、瓦解するEUを食い止めるために、親ロシア派のイメージ失墜を狙っているのだろう。ここで「アメリカの行動が正しい→ロシアは正しくない」ということを大々的に報道し、マリーヌ・ルペン大統領を阻止する考えだ

https://jp.sputniknews.com/politics/201704093519644/

あるいは、ペテルブルクのテロで、ロシアが同情されている状況がよほど気に食わないのか。実際、ミサイル攻撃の後、ペテルブルクの事件は報道されなくなってしまった。

さて、シリアの話に戻す、アサド大統領が化学兵器を使用する理由は、状況から考えて、極めて少ない。

『そこには反政府側の、テロリストの倉庫があり、その中に化学兵器があったのだ。シリアは化学兵器を使った攻撃はしていない。そして化学兵器はトルコから持ち込まれたものだ。』(シリアのムアッレム外相)

『シリア軍がテロリストを攻撃するために、テロリストが隠れている、大型建造物に攻撃を加えたところ、その中には化学兵器があった。結果的に住民が犠牲になった。』(プーチン露大統領)。

とのこと。

どう考えても、こちらの方が、論理的かつ、説得力がある。アサド大統領は内戦における勝利宣言をしていたわけだし、ここ2週間近く欧米は「アサド政権擁護」を打ち出していた。つまり、ヨーロッパ諸国もアメリカも、つい最近になり、アサド体制は当分の間、許容する方向にあった。アサド大統領には非人道的な化学兵器で、自国民を大量殺戮する必要はまったくない。国際的世論の大きなバッシングを受けるだけだという事くらいわかっているだろう。

同じことが「マスコミに載らない海外記事」にも箇条書きにされている、わかりやすいので引用する。
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2017/04/post-e0ce.html

・2013年、シリア政府は全化学兵器を放棄した。国連査察官がこれを検証している
・標的は、軍事的にも、戦略的にもとるにたらないものだ。
・シリア軍に対する差し迫った圧力はなかった。
・国際的な政治環境は、最近シリアにとって追い風になっている。

この状況でいきなりミサイルをぶっ放す、ということは、つまり「アサド延命、アメリカはシリアでは敗北しましたよ」という幕引きをどうしても嫌がる一派がいるということだ。

しかし、今回のミサイル攻撃はびっくりした。調査もなしでいきなり突撃である。少なくとも、現場検証は行うべきだろう。満州事変にしてもリットン調査団が派遣されたではないか? 何の調査もなく、いきなりミサイルでは、イラク戦争以下である。ねつ造だったとはいえ、イラク戦争の時も一応は「調査」などをしてアリバイにリアリティを持たせたうえ攻撃を始めた。今回はそれ以下だ。

「調査はしたいが、サリンがまかれたところは危険な地帯なので」などと言う言い訳をしている欧米のジャーナリストだかがいたが、そもそもその地点を支配しているのは「アメリカの支援する『穏健的反体制派』なのであり、アメリカのお仲間である。調査は簡単なはずだ

「イラク戦争はアメリカの大失政」と言い切って当選したトランプ氏が、イラク戦争以下の戦争を引き起こすことになるならば、あまりに皮肉な結果というしかない。

今回のアメリカによる攻撃を最も喜んだのは、ISだろう。再び攻勢に出ている模様だ。それを根拠に「今回のアメリカミサイル発射」は、実はISなどからの要請があったのではないかという憶測すら飛び交っている。イエメンではアメリカが、ISやアルカイダを支援しているのだから、この憶測はかなり当たっているのではないか。

https://jp.sputniknews.com/politics/201704073515333/

何もかも絶望すべき時が来たのだろうか? 個人的には、それでも希望をもつ。もつしかない。われわれ一般国民など、国家と言う巨大のシステムの上にひっかかった塵芥にすぎないのだから。

今回、アメリカは地中海からミサイルを発射した(ロクに当たらなかったらしいが)という。ということはロシア軍はすべてを見ていた可能性が高い。ロシア軍には「事前通告」が行っていたようだから、今回のミサイル攻撃はロシア黙認のもとで行われた可能性もある。ということは、1つのパフォーマンスとして行われた攻撃である可能性も高い。

では、このようなパフォーマンスの目的はなんだろう。これは「ロシアを傷つけずに、反ロシア的行動をとった」ことに鍵があると思う。

トランプを、チクチクとしつこく攻撃する事柄として「ロシアによる、大統領選ハッキング疑惑」がある。大事なフリン氏も、これによって失ってしまった。トランプ大統領にとっては、さぞかしウザッタイ話に違いない。そこで「ロシア軍の被害がほとんど出ないように準備して攻撃し、アメリカの国内のマスコミに『私はロシアにハッキングされて生まれた大統領ではありませんよ』ということをアピールし「ロシアハッキング事件のくびき」から解放されることをもくろんだのではないかと思うのである。

実際、あれだけしつっこく「反トランプ報道」ばかり行っていた大手マスコミは、ミサイル発射後、トランプ礼賛に回っている。トランプが「ワシントン/マスコミに降伏した」ようにもみえるが、逆に言うと、トランプがマスコミをとりこんでしまったと言える

最後の最後までトランプを信じてみよう。犠牲が少ないうちに、大どんでん返しで「シリア化学兵器事件がFake Newsだった! 俺は騙されて攻撃してしまった!」と暴露して、大手マスコミの息の根を止めてくれるのではないか、と最後の期待をしてみることにする。ぜひ、そうあってほしいものだ。
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2016年11月11日

No.028 「『全米で』反トランプデモ」徒然なる雑感

今回も雑感集。

「全米で」反・トランプデモが起こっているらしい。「全米で」起こるなら、そもそも当選しないはずなのだが、まだ一部マスコミは「それでも俺たちの信じてきた『良識』は正しかったのだ」と言わんがばかりに報道している、ご苦労なことである。自分たちが作り上げてきた、もやもやっとした「良識」が音を立てて崩れていくのに耐えられないのだろう。

子供が駄々をこねる時「みんな持っている」「みんな言っている」と言うことが多いが、この場合の「全米」はそれに近い雰囲気。ハワイ州でもやってるのかな? 全米と言いきるならやっていないと筋が通らない。50州のうち、何州で起こっているのか報告して欲しいな。

ニューヨークでは5000人が「トランプタワー」を包囲して騒いでいるとの報道である。これ、営業妨害じゃないのかしら。ホワイトハウスを包囲するのと訳が違うと思うけど。そもそも最近のアメリカの報道は、中東関係を見れば分かるとおり、必ず1000のケタで割り切れる数字ばかりで、信憑性が無い。まあ、仮に5000人が騒いだとしても、市域人口800万人のニューヨークのうちの5000人だから微々たる物である。こんなものを「アメリカの大多数」のように報道しているのが産経新聞ってのが笑える。お前ら沖縄のデモに対しては「主催者発表と警察発表にズレがある、プロ市民の発表ですよ」とか言ってるだろ。今回はなぜ言わない?

カリフォルニアでもデモが起こっているらしい。「参加者の多くは大学生や高校生で、授業を無断欠席して抗議の声を上げた(AFP通信)」とのこと。ここにもSEALDsみたいな阿呆どもがいたのかと笑ってしまった。授業を無断欠席するのは勝手だが、卒業は大丈夫か? 単位が来なかった時に「トランプのせいだ」とか言うなよ、関係ないぞ。

http://www.afpbb.com/articles/-/3107562?cx_tag=pc_rec&cx_position=3#cxrecs_s

反・トランプ派は、愛は憎しみに勝つ(Love Trumps Hate)をスローガンにしているらしいが、クリントンに「愛」があると思っている辺りがズレている。クリントンの「愛」を感じなかった人がトランプに入れたのである。そもそも中東やアフリカの人間など虫けらにしか思っていなかったような空爆戦争責任者のどこに「愛」があるのか。大統領になるためには夫の不倫もOKという女に「愛」があるというのだからおかしな話である。

「私たちの大統領ではない」って言われても、あんたらが少数派だったんだし、あきらめてね、としか言いようがないですなあ。逆にトランプ氏が「お前らは私の国民ではない」って言ったらどうなるんだろう。また怒るんだろうな。

「合計得票数ではクリントンの方が上、選挙システムがおかしい」という報道がある。確かにそうなのかもしれないが、そのシステムの元でおたくらのオバマ大統領は誕生したのだろうし、特にクリントンは上院議員だったのだから、システムを直せば良かった。そのシステムの元で勝負して負けたのだから文句言っても仕方がない気がする。「自民党に入れていない票を合計すれば野党は勝っている」のような論調であり、そんな「たられば」を言っても仕方がない。

そもそもこの人たち、何に反対しているのか??

トランプ氏はまだ政治家にすらなっていない、一民間人である。何もやっていない人の何に反対しているのか。顔か、言動か、両方か。顔を見せたとたん、諸葛亮孔明に「反乱を起こしそうな顔をしている、今すぐ処刑しろ」と言われた魏延みたいなもんか。んなこと言われてもなぁ。品のない言動に反対していると言いそうだが、自分たちのデモは品があるとでも言うのだろうか。数々のセクハラ的な行為だとも言いそうだが、民間人の社長の10年以上前の下ネタトークをもって弾劾されてはたまらない。クリントンは「トランプは女性の敵」みたいなポジションで戦ったのだろうが、だったらおたくの旦那は女性の敵ではないのか。まあ、このあたりを敏感にかぎつけたのはむしろ女性達で、だからこそトランプに女性票が流れたのではないかと思える。「トランプの存在自体に反対している」というのが正解だろうが、それって究極のヘイトというかイジメじゃないかと思うけど。

それにしても、サンダース氏があのまま選挙戦を戦っていれば面白かった。トランプ氏を勝たせたのが「中間層の怒り」であり、クリントンを支持したのが「体制派の良識」であったのなら、両方に支持されるポジションだったのがサンダース氏だった。思えば「サンダース降ろし」から、クリントンは民主党員の支持も失っていったように見える。宇都宮健児氏を強引におろして、鳥越俊太郎氏を統一候補にして失敗したのと似ている感じ。宇都宮氏に行く票は鳥越に流れず、小池に流れた。

まあそれにしても、ここ最近、東欧も中東もきな臭いわけで、イギリスもアメリカも大きな責任があるわけだけど、なんか上手く逃げたなあ、という印象だ。この2国は、ウクライナあたりの泥沼から、いざとなれば逃げ出すチャンスができたわけだ。アメリカなんか、今後何を追及されても「ヒラリー一派が悪かったんです」で逃げられるからな、アメリカ国民、これは上手いぜ。後述するけど、このまま行くと、東欧の混乱の責任は全てドイツが取らされる気がするな。

ヒラリー・クリントン逮捕か、そんな気もする。このままクリントンを放っておくと、プチ南北戦争状態になりそうだから。でも、すぐには逮捕しないかな。もっともっとアメリカが国際的に(たとえば中東政策での悪さが隠しきれなくなったような場合とか)やばくなった時に差し出す首として、クリントンは決して悪くない。オバマだと黒人が怒りそうだし。逆にクリントンがその状況を良しとしないのであれば自殺するかもしれない。自殺したら見直す。

で、この流れの中で置いてきぼりなのが、何を隠そうドイツと日本なわけだ。ここにきてフランスなんかでは、トッドに代表されるような「ドイツ脅威論」が復活しているわけで、ぶっちゃけ「EUってのはドイツ帝国なのかよ!」って欧州の人たちが多いわけだ。で、統一ドイツの軍事政策ってのは、ブッシュ&クリントンの帝国主義に乗っかって欧州を支配しようと言う話だった。広島演説のどさくさに紛れて、アメリカが新型核兵器を配備したのはドイツだったってのが象徴的。で、そのアメリカがひょっとしたら外交方針をがらっと変えてしまうという瀬戸際に来た。

仮に、アメリカ・イギリスが反ドイツという軸で、ロシアと仲直りしたら、また第二次世界大戦の構図だし、その時フランスはロシアに付きそうだし。建前上ロシア制裁をやめるわけに行かないオランド大統領は弾劾決議を出されているし。

https://jp.sputniknews.com/politics/201611113000968/

で、日本はと言うと、アメリカとロシアと中国の間をふらっかふらっかしてるわけで、南シナ海問題なんかも含め、いざとなったら悪者にされるポジションにいなくもない。最近、アメリカの保守派には「反日」の雰囲気が広まり始めている。右翼的キャスターのビル・オライリーというおっさんの書いた「ライジングサンを殺せ」という本がアメリカで売れているけども、日本で「嫌韓流」って本が、じわじわ嫌韓な人々を増やしていったように、じわじわくすぶってくるかもしれない。オリンピックも控えているし、ちょっと恐い感じ。今のロシアが食らっているような情報戦争の悪者にされるかもよ。トランプ氏はビジネスマンなわけで、日本より中国の方が金になると踏めば、日本を切るくらいなんとも思わないだろうしね。

何より恐いのはイラク戦争の総括じゃないかな。イギリスはすでにブレアを切って「イラク戦争は間違いだった」というポジション。新アメリカが、全部、ブッシュ、クリントングループのせいにして「間違いでした」とやった場合、梯子をはずされるのは日本じゃないかと思うんだな。
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2016年11月10日

No.027 アメリカ合衆国大統領選挙にまつわる雑感

単なる雑感集。

トランプ氏が勝って顔が真っ青になっているのは、アメリカ=ネオコンの強力な支援を受けて成立している、現在のウクライナ政府かもと思う。もしトランプ氏がウクライナを見捨てた場合、ウクライナはロシアに正面切って大げんかを挑んだ上、最大のバックであったワシントンに梯子をはずされることとなる。ワシントンの援助無くして、キエフがモスクワに対抗する力などあるわけがない。

下手すれば、トランプ氏の政策がはっきりしてくると同時に、ウクライナに再び親ロシア政権が誕生する可能性もある。もっとも、窮鼠猫を噛むではないが、トランプ氏が大統領になる前に、ウクライナが仕掛ける可能性もある。ここでロシアを悪者にしておかないと、ウクライナやリトアニアは、アメリカに梯子をはずされたときにアウトである。



「女性初のアメリカ大統領」は誕生しなかった。イギリスはメイ首相が、東京都は小池知事が誕生したが、やはりアメリカは無理だったか、という感じだ。

ニューヨークやカリフォルニアの大卒女性が、やたらと「ヒラリーに投票してきた」を声高に叫んでいた印象がある。で、実際のところ白人の女性票は、むしろトランプ氏に流れたようだ。あれだけセクハラだのなんだの言われていたトランプ氏に女性票が流れたと言うことは、大方の中間層の女性は「都会の勝ち組総合職の大卒女性」に対して、非常に反感を持っているんだなあ、ということだと思う。

中間層の女性達からすれば、ウォール街の手先のようなヒラリーなんて、搾取の王様みたいな連中なわけだ。ニューヨークの大卒女性が「ヒラリーに決まっているわ」と言う時、そこには「私は現状維持を望める身分なのよ、ヒラリーを支持できる私たちって勝ち組よね」という無意識があったのではないかと。

ヒラリー支持者の女性達の特徴は「自分たちが恵まれているということに、まるで気づかない上、私たちなんて普通よ」と思いこんでいること。自分たちが全米レベルでは、実は嫌われ者のマイノリティだった、ということに全く気が付かなかったこと。ヒラリー支持者の受けているショックは、「私たちはいつも勝ち組だったはず、マジョリティからはずれたこと、今までなかったのよ」という感じ。こういう連中は、攻撃された経験が少ないから、非常にもろい。

仮にトランプ氏が負けたとしても、トランプ支持者は、もともとが挑戦だったのだから「よくここまでがんばった! 俺たちの声も少しは聞けよ、ホワイトハウス」って感じだったと思う。ヒラリー支持者は、今、これからの人生をどう生きていくかの自信さえ揺らいでいるように見える。

余談だけどさ、私のようなロシア語学習者なんて、もともと少数派を自覚した上、言われ無き冷たい視線を向けられることに慣れているから、打たれ強いぞ。



トランプ氏は今後、どのような政策を打ち出すのだろうか。

正直、この人、大統領選で勝つこと自体が自己目的化しているような節があって、「アメリカ大統領の座を射止める」という、人生において最大のナンパをやったような感じ。ナンパ師の特徴は、労を惜しまずひたすら口説くが、相手が陥落したとたん興味を失う、ということ。まあ、珍魚をねらう釣り師みたいなものか。辛抱強く釣り糸を垂らし、仕掛けを作り、エサをまき…で、人もうらやむ魚を釣り上げて魚拓をとったら、海に帰してしまう、という精神構造。

まあ、実業家だから、自分の得意不得意を冷静に分析して、自分にできないことは優秀なブレインをひっこぬいて来るに違いない。人を使うのは上手そうだからね。



何度も言うけど、トランプ氏は、アメリカ中間層の復活を目標としている。そのための政策として、やれ移民の制限だの、アメリカ一国主義だの言ってきたわけだけどさ、よく考えなくてもこれって「格差是正」っていう話で、意外に社会主義的なんだよね。だからこそ、サンダースさんの票は、民主党のヒラリーじゃなくて、トランプ氏に流れたように思える。

トランプ氏の言うのは、要するに「中間層を復活させ、中流階級の方々にも生き甲斐を」って話で、なんだか日本共産党のセリフに近い。ただ、それを「大富豪の実業家」が言うとインパクトがある。日本共産党が言っても「実現できるのかい?」なんだけどさ、大富豪が中間層の心配をしてくれているって、こんな頼もしい話はない。ヒラリーのパトロンであるウォール街の連中は「中間層の復活」なんて興味ないだろうからね。

これで、アメリカの「新自由主義」に少しブレーキがかかる気がする。で、この新自由主義をかたくなに突っ走ってる国ってどこよ………竹中大先生、責任とってね。
ラベル:米国
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2016年11月09日

No.026 アメリカ合衆国大統領選挙と北方領土問題

久しぶりのブログ更新、本当なら対ロシア関係、モースル作戦など、書きたいことは山ほどあったのだが、公私ともに忙しく、なかなか書けなかった、そんなわけで、今回は気軽に書けるテーマ(?)の表題の件について。

9月13日のブログ記事で「このままの流れで行けば、トランプ大統領が誕生する可能性は高い」と書いたが、やはり当選した。中間ホワイト層の大反乱は見事に成功したわけだ。まあ、報道はヒラリー圧勝ばかりを伝えていたわけで、ここまで来るともはや「報道の逆バリが正解」というようにすら感じられる。

結局感じるのは、CNNとかNEWSWEEKなどの体制マスコミが必死になって作っている「『既存の体制が、最終的には勝つんだよ、という心のバリヤーみたいなもの』が、イギリス国民投票、アメリカ大統領選挙を通じて崩壊していっているな」ということ。昨日があったように今日がないということを突き付けられている。「まあ、なんだかんだ言っても離脱はしないだろう」「なんだかんだ言ってもヒラリーだろう」、こういう「自分たちはマジョリティ」という居場所が音をたてて崩れ去ろうとしているわけだな。

マスコミというのは、国民の自意識を反映しているわけで、要はアメリカ人も日本人も「そう思いたい」という願望含みのバリヤー、こういうのが2016年でずいぶんと崩壊したなと。日本国民の戦後の価値観が、相当揺さぶられていること、これは間違いないと思う。

例によって、Yahoo!コメントなんかに「(日本の)(鳩山)民主党政権を思い出す、政権交代すればよいという話ではない」などと、見事に予想されるコメントをするやつがいるわけだけども、むしろ逆じゃないかと。「リベラル・オバマ政権」こそ「(鳩山)民主党政権」のようなポジションであって、トランプ氏はむしろ、安倍政権に近い印象を受ける。トランプ氏のスローガン「偉大なアメリカを取り戻す(Make America Great Again)」は、安倍自民党の「日本を取り戻す」と同じ感覚を受ける。

それにしても、ヒラリー支持者の画像が出てくるたびに思ったのは、勉強のできそうな都会のインテリっぽい女性が多いな、ということ。結局、こういう女性を快く思わない人たちの「インテリ女・ヒラリーの鼻っ柱折ってやろうぜ!」っていう感情がトランプ氏を当選させたのかな、とも感じる。

さて、少なからず日露関係にも影響があると思う。北方領土のうちの2島が返って来やすくなるのかな、それが良いことか悪いことかは別として。

プーチン大統領は「二島を返還する条件」として「日米安全保障条約の第五条の適用外にする」ことを暗に臭わせている。第五条はこれ。

「日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続きに従って共通の危険に対処するように行動することを宣言する」

プーチン大統領のねらいは「日米安全保障条約の例外地域」を作ることだろう。これによって、戦後の日米関係に大きなくさびを打ち込むことができるわけだ。日本とアメリカとの関係は大きくギクシャクするだろう。アジア太平洋地域のパワーバランスは大きく変わる。

でもって、大喜びするのは中国だ。ここぞとばかりアメリカに対して「例外地域を認めるなら、尖閣諸島も例外地域にしてくれ」って言うに違いない。

日本が「アメリカ軍は、歯舞・色丹を守らなくても良いですよ、でもね、尖閣諸島は守ってね」なんてずうずうしいことを言って、アメリカが聞いてくれると思います? で、これって「日米安保は不公平」って言っているトランプ氏の発言的に見ると、まさに渡りに船ではないかと思うんだけど。アメリカは北方領土二島を返還をロシアに認め、そこを例外地域にすることも認める、そしてアメリカは徐々に日本から手を引く、同時に中国との取引も行われ、尖閣諸島は守らない、という壮大な策略があるとしたら?? 日米同盟を捨て、日露協商によって尖閣諸島を守るのだろうか。

アメリカ黙認のもと、北方領土二島が返ってきたら、その瞬間は一度、日・米・露・中のバランスが保たれたような幻想にひたれるかもしれないが、つまるところそれは日米安保の空疎化という話だ。日米同盟を堅持するならば、プーチン大統領に対して「歯舞・色丹に米軍基地を置くこともあり得ます、でも、返還しなさい」と言うしかない。が、それで返ってくるわけがないわけで。「日本の真の独立」を考えればチャンスなんだけど、思っているほど甘くない。ロシア・中国・アメリカを相手に外交交渉する頭脳が外務省にいるのか、その裏付けとなる軍事力と経済力があるのか。

はてさて、どうなることやら。
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2016年10月04日

No.025 日本の新聞も十分「プロパガンダ」してますよ!

ロシアが、アメリカとの「兵器用プルトニウム破棄合意」を一時停止した。それについて、まだスプートニクは報道していないが、イランラジオと、読売新聞が報道している。

両者を読み比べたら、日本の報道ってのが、いかにアメリカ寄りで、とにかく「ロシアが悪者だ」という方向に誘導しているのか、実によくわかるだろう。参考のために残しておこうと思って、この記事を即席で書いた。

リンク先を読んもらおうかと思ったが、読売新聞はyahoo newsだから、どうせ消えてしまうだろうと思うので、問題の箇所をあげておく。

イランラジオ「ロシア大統領が、アメリカとの兵器用プルトニウム破棄合意を一時停止」
http://parstoday.com/ja/news/world-i17794

プーチン大統領は、3日月曜、アメリカの敵対行為を理由に、余剰プルトニウムの処分に関するアメリカとの合意の一時停止を指示しました。

これ以前に、プーチン大統領は、アメリカが兵器用の余剰プルトニウムの廃棄を拒否したために、アメリカで開催される原子力の安全に関する会議に参加しないことを決定しました。

プーチン大統領は、「アメリカとロシアは、2000年初めに、それぞれ自国の兵器用の余剰プルトニウムを廃棄することで合意したがロシアは処分したにも拘らず、アメリカはそれを拒否した。ロシアのパートナー国は、取り決めを履行すべきだということを知るべきだ」と語っています。
以上「イランラジオ」より。

読売新聞「ロシア、米とのプルトニウム処理協定を一時停止」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161004-00050030-yom-int

プーチン氏は停止理由について「米国が非友好的な態度を取り、戦略的な安定を脅かしている」と説明した。

米露両国は核軍縮条約に基づき、核兵器を解体したときに生じるプルトニウムを処理することで2000年に協定に署名。余剰プルトニウムがテロリストの手に渡らないようにするなどの狙いがあった。冷戦終結後、米露が核軍縮で協力する象徴だった。オバマ大統領が掲げる「核兵器なき世界」にも打撃となりそうだ。
以上「読売新聞」より。

赤字の部分にご注目ください。
これ、同じことを言っているように読めますかね????

いやー、すごいですね。読売新聞。なんとしてでも、ロシアを悪者にしたいんだなあ、と。それ以外のストーリーを書くことが不可能な頭になってしまっているんでしょうね。しかも、最後にしれっとオバマを持ち上げていたりね。いかにも、オバマ・アメリカは平和を望んでいるのに、ロシアが壊そうとしているというイメージ

これだけ読むと、

「オバマ大統領は平和を望んで、核兵器を減らそうとしているのに、プーチンがテロリストに核兵器が流れることを承知で、条約を破っているんだ、ロシアはテロ国家だ〜!」っていう馬鹿が増えるんだろうな。つくづく憂鬱だなあ。

もう日本の新聞社は、余計な「社説」を付け加えないでいいからさ、プーチン大統領の言ったことだけ、客観的な事実だけを翻訳してくれよな。それについての善悪は読者が考えりゃいいことだからさ。お前らが勝手にストーリーを作るんじゃないよ!
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2016年09月28日

No.024 国際政治 いくつかの短信 EU・フィリピン・トルコ

:EUは本当に崩壊か?
:マリーヌ・ルペン女史が大統領選挙に

フランス「右翼」のルペン氏の娘、マリーヌ・ルペン女史が来年のフランス大統領選挙に、立候補することがほぼ決定した模様。フランスは他のヨーロッパ諸国に例に漏れず「右傾化」が進んでいる。まあ「意味のあるネイションとして独立したいので、ブリュッセルからの命令と難民は御免だよ」というだけで「極右」とか言われると辛いだろうなあ…。

一方、フランス大統領候補は、もう一人いるらしいが、予測されているのは前の大統領だったサルコジの模様。ロシア的には、どちらになっても親ロシア的だから安心と言うところか。ただし、勢い的にはルペンが勝ちそうな気はする。イメージで言うと、野田元首相VS小池百合子のような感じだ。ルペンが勝てば、EUからフランスは離脱するであろう。目が離せない。

何回か前のブログにも書いたが、引き続き、10月2日のハンガリーの国民投票にも注目だ。「国境を超えた移動」は、EUの存在意義ともいえる「建国の理念」であり、たとえ現実的に不利益だとしても、やめるわけにはいかない。ハンガリーが除名される確率も極めて高い。

仏野党党首ル・ペン氏、EU離脱の国民投票組織に用意ある
https://jp.sputniknews.com/politics/20160915/2776630.html

:フィリピン「露中接近」
:アメリカとの「同盟」に不信感
:アメリカは議会の国である

最近、ドゥテルテ・フィリピン大統領から目が離せない。なんとまあついに「ロシア・中国でもOK、経済的にも大幅に連携していく」と言う話らしい。完全に反米に舵を切った。

ところがこの人の発言を細かく読んでいくと、単純な反米主義者ではなく、要は「フィリピンを真の意味で独立させたい」ということらしい。現在フィリピンと米軍が締結している同盟条約は、2つの点で無意味である、ということを指摘している。

一つ目、フィリピンが外国からの脅威にさらされた時、米国政府はフィリピンの防衛を義務として保証していないということである

二つ目、米国大統領は議会の承認が必要となるためだ、とのこと。

で、ここで考えてもらいたいのは特に二つ目なんですよね。日本人って「アメリカは大統領の国」っていう印象なんだろうけど、実際は「議会の国」でしょう? かの有名なウッドロウ=ウィルソン大統領が、あれほど情熱を注いで作り上げて国際連盟に、議会の反対で参加できなかったくらいなんだから。日本の内閣総理大臣のほうが、よほど権力を持っている。

つまり、フィリピンが中国から嫌がらせを受けて、オバマ大統領に泣きついたとして、オバマ個人は助けるよと言っても、議会がチャイナマネーに鼻薬をかがされていれば、何の意味もないのね。そういう意味では、ドゥテルテ大統領、良く見ているなあと思う。

ちなみに、上の「一」「二」は、日米同盟とやらにも思い切り当てはまる論理なんだけど、日本国民はどう思うのでしょうかねえ…。

ただし、フィリピン大統領は、そこでロシア中国を引き込もうとするのが策士である。南シナ海の問題一つにしても、フィリピンが中国と話し合ってしまえば、例の海洋法裁判の話など、全く意味のないことだったという事になるだろう。

:フィリピン大統領、露中との機構作る意向
https://jp.sputniknews.com/politics/20160927/2825532.html

:トルコのコウモリ外交は松永久秀レベルか?

トルコのエルドアン大統領が、アメリカを手玉に取りつつ、シリアへの侵攻を繰り返している。都合のいいところではアメリカと手を組んでシリアに侵攻してクルドを攻撃してみたり、かといってロシアとも仲直りしてしまうなど、相当の策士である。フィリピンに関しては「反米・親露」ともはや判断してよいだろうが、エルドアンに関しては相当怪しい。

ただし、イタリアではエルドアンの子息の、マネーロンダリング疑惑で取り調べが始まった模様。さらに、アメリカがエルドアンの資金スキャンダル追求を始めた模様だ。だからこそ、トルコはロシアに保険をかけているのかもしれない。アメリカが今後、どのようにエルドアンを追求していくかからは目が離せない。
posted by パプリカ at 01:44| Comment(0) | 政治に関する雑感・考察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月27日

No.023 国際政治 いくつかの短信 シリア・アメリカ・ロシア

:アメリカのシリア戦略がどうもおかしい
:アメリカ軍は本当に大統領の命令指揮下にあるのか?

どうも、シリアをめぐってアメリカが迷走しているように見えるのは私だけだろうか。

先日、ケリー国務長官とラブロフ外相の間で停戦合意ができたと思った矢先に、米国の「有志連合」の戦闘機がシリア軍の拠点を4度空爆、62人が死亡、100人が負傷の大惨事となった。アメリカは例によって「誤爆でした、ごめんなさい」で幕引きにしようとしている。アラブの人々の命など屁とも思っていないということであろう。パリのテロの時は、フェイスブックのアイコンがトリコロールに染まったが、シリアの国旗で染まることはあるまい。こういうことを繰り返しているから、中東では根強い反米感情があるのだが、「オバマさんの広島演説に感動!」な日本人だけわからないのかな、という感じだ。

それにしても、ケリー国務長官としては完全に顔に泥を塗られた状態なのだが、大丈夫なのだろうか。ここまでくると、オバマ大統領・ケリー国務長官のラインの命令系統が、軍に対して統制力を失っているように見えるのだが。ペンタゴンが国務省のいう事をもはや聞かないのだろうか、あるいは現地軍が本国のいう事を聞いていないのか。

62人死亡、100人負傷:米国の有志連合、アサド軍兵士を爆撃
http://jp.sputniknews.com/middle_east/20160918/2787520.html
アメリカはテロ支援(イランラジオ)
http://parstoday.com/ja/news/iran-i17320
米軍はオバマ大統領のいう事を聞いていない
http://jp.sputniknews.com/politics/20160926/2823806.html

:悪の元凶・ブレジンスキーもアメリカを見捨てた?

鬼の形相で、ただただ盲目的に、ロシアをつぶすことにしか興味のなかった反露西亜の怪物・ブレジンスキーがアメリカ合衆国を事実上見放したという話である。ポーランドとウクライナは、今頃顔が青ざめているのではないか。これで、ポーランドが切られる確率が一気に高まったのではないかと思うのだが。事実上の米露和解を意味するレベルである。

なぜブレジンスキーがここにきて「転向」したのかはわからないが、一番考えられるのは、トランプの大統領就任が現実味を帯びてきたという事ではないだろうか。トランプが大統領に就任すれば、ブレジンスキー一派は、アメリカを危機にさらす連中として、真っ先にお払い箱だろう。

それにしても、キッシンジャーに続き、ブレジンスキーまでもがアメリカに反対とは…ここまでくると、アメリカは戦争に対するパワーを、国内に向けるしかなくなるだろうと思われる。ここのところ、銃の乱射事件が毎日のように報道されているが、最悪、南北戦争レベルの内戦に突入するという事はないのだろうか。

ブレジンスキー転向
http://yocchan31.blogspot.jp/2016/09/blog-post_26.html

:シリアの国連人道援助輸送隊銃撃に対する米露の反応

アレッポに食糧や医療物資を届けようと国連が送った援助車が空爆された。当然、この空爆の責任者はどこの国なのかが、話題になってくる。

さて、アメリカのペンタゴンは、この援助車に対する攻撃が起こったことが広まると、即座に、攻撃はロシアかシリアによるものだと断定した。どう考えても現場検証も行っているわけでもなく、証拠などゼロであろう。それなのに、その一方的断定をアメリカのマスコミの力で世界中に広めるのである。アメリカの主張は事実として、世界中で固定されていくのだ。これはアメリカの得意技である。マレーシア航空機撃墜、リオ五輪ドーピングスキャンダルでもいかんなく発揮された。

ロシア側も同様に「空爆時に、アメリカのドローンが飛んでいた」と発表している。ただし、ロシアは「アメリカが空爆した」とは断定していない。私はこのロシアの姿勢に関しては非常に好感を持っているのだが、正直、アメリカのような厚顔無恥作戦をとる国家に対しては効果が薄いかもしれない。この際、アメリカを信じて「停戦合意」などと無駄なことをやらず、ロシア軍のみでたたきつぶした方がIS打倒には有効だろう。

それはともかく、件の空爆現場近くには、まだまだ証拠品が残っているはずである。そして、現場をくまなく調べられるのは、多数の地上軍を派兵し、この地域で力を持っているロシアと、シリアだろう。何が出てくるか、楽しみである。さすがにNATO事務総長も、今の段階ではロシアを非難できないと非難声明を拒否している。アメリカの影響力も地に落ちたものである。

NATO事務総長、シリアの国連人道援助輸送隊銃撃でロシア非難を拒否
http://jp.sputniknews.com/politics/20160922/2807204.html
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2016年09月18日

No.022 アサド政権が欧米から嫌われる本当の理由

今日はウクライナについて書こうと思っていたが、出勤前にふと疑問に思ったことが頭から離れなかった、それは、

どうしてここまで「シリアのアサド大統領の退陣を、欧米は求めるのだろう」ということだ。いくらなんでもヒステリックである。

表向きは「アラブの春」とよばれた「大失敗の『民主化運動』」を弾圧した独裁政権だから、ということになっている。が、それを言うなら、なぜ、サウジアラビアはいいのだろうか? なぜ北朝鮮はいいのか? 空爆すべきではないのか。

アメリカという国は「アメリカにとって都合のよい独裁政権は『正しい独裁政権』」とみなし、「都合の悪い政権には、難癖付けて『独裁者』にしたてあげてやっつける」という、いわば暴力団のような国である。

そこで、なぜ「アサド政権」がここまで嫌われるのかを考えてみたら、2013年の時点で、アメリカの専門家がいくつか指摘していて、なかなかこれが鋭いのである。今回はこれを紹介しよう。

【一】シリア中央銀行はロスチャイルドの支配下にない。

NATOがリビアを征服して最初にしたことは、リビア中央銀行をロスチャイルド系に替えることだったことからもわかるだろう。

【二】シリアはIMF に借金がない国家である。

この危機が始まる前のシリアはまったく借金ゼロの国だった。万一借金をする場合には、IMFではなくロシアなど信頼出来る同盟国からだけであった。

【三】シリアには遺伝子組換え食品(GMO)がない。

シリアには遺伝子組換え食品はなかったし、これを正式に法律化していた。モンサントのような会社は戦争で儲ける“死の商人”であろう。アメリカがイラク戦争で最初にやったことの一つは、イラク憲法を変え農家の手による種の保存を違法にすることで、モンサント遺伝子組換え作物のたねを無理やり買わせることだった

【四】シリアはガス・オイル資源国である。

シリアは最近、自国の海沿いにガス田を発見し、それにイラク〜イラン〜シリア〜欧州へのパイプラインを作っていた。それはイスラエルを通っているBTCパイプラインと競合しているのだ。このBTCパイプラインが強制的に経由するイスラエルこそ欧州:アジア・アフリカ石油流通を「グローバル勢力」が支配するための拠点となっているのです。

【五】シリアはシオニズムに反対する国家である。

シリアは人種隔離国家「イスラエル」を認めない最後の国々のひとつであり「グローバル勢力」が「新世界秩序の大部分を占めると認めるシオニズム」の策略に抵抗しています。

【六】シリアは最後の世俗イスラム国家である。
【七】シリアは政治的文化的アイデンテテイを守っている国家である。

このあたりはわざわざ補足説明は要らないだろう。シリアは国民や文化にとても強いアイデンティティがある。心をディズニーネズミに、肉体をマクドナルドに売り払ったどこかの国とは180度違うのである

シリア経済を開放する改革は、実際はそれほど進まず、シリアは外国企業の参入に抵抗した。私は、このこともシリアがNWOに嫌われる原因なのだと思う。シリアは他のどの場所からも特色を保つ最後の国のひとつである。

どこの地域も同じようなものにしてしまうのが「グローバル勢力」の目的だと明確に判っている、その行く末というのは、国というものが無くなり、アメリカ政府になってしまうのだ。なんてのっぺらぼうの世界なのだろうか。

さて、ながながと書いてきたが、要するに欧米はシリアをここまで憎むのか。結論としては「欧米が、まだコントロールできない、数少ない国家なのだろう」ということだ。なるほど、ロシアが肩入れする訳もわかると言うものだ。
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2016年09月17日

No.021 国際政治 いくつかの短信 EU・ハンガリー・トルコ・クルド・フィリピン…

:EU崩壊は目前か
:ハンガリーのフェンス
:10月2日のハンガリーはEUを壊すか?
:EUに雪崩のように殺到するISIL

メルケル首相が弱気である。まあ、自らの率いる与党はおひざ元で、いわゆる「極右政党」とやらに負ける始末だ。
http://jp.sputniknews.com/europe/20160905/2730007.html

さらに、イギリスは(ほぼ)脱退する可能性が高く、もはや良いことなしである。これで、巷で噂されている「ドイツ銀行の破たん」なんていうのが現実的になると、ドイツがこけて、EUが崩壊しかねない。メルケル首相は「EUは危機的状況にある」とまで発言している状況だ。
http://jp.sputniknews.com/europe/20160916/2783894.html

ルクセンブルク外相は「EUからのハンガリー排除」を求めている。「我々は、EUの基本的な価値観が、大きく侵されている事を甘受することはできない。ハンガリーのように、難民を抑えるためフェンスを作ったり、報道の自由や司法機関の独立性を脅威にさらすような国は、一時的あるいは、ひどい場合は永久に、EUのメンバーから排除されるべきだ。ハンガリーのEUからの排除は、EUの団結と価値観を守る唯一のチャンスになるだろう。」とのことだ。
http://jp.sputniknews.com/europe/20160913/2768616.html

さて、10月2日にハンガリーで「EU設定の難民受け入れ枠の是非問う国民投票」が行われる。これは、下手すればEUの幕引きになるかもしれないと密かに思っている。ベルリンの壁崩壊によってEUは誕生し、ハンガリーの壁によってEUは崩壊するのではないか。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-07-05/O9ULEH6TTDS701

で、私的に思うのはね「ハンガリーの気持ち、少しはわかるよね」ってこと。だってさ「シリア」「ISIL」の「有志連合」とやらにハンガリーって参加していなかったよね。英・仏・米あたりが爆撃して、難民出しまくって、で、その難民ばかり押し付けられたらそりゃ切れるでしょ。カメラマンがケリ入れるわけよね。言葉は悪いけど「難民の受け入れ」ってさ「ホームレスの受け入れ」と同じく、国にほとんど利益の出ない慈善事業なのよね。そりゃ、ハンガリー、切れるわな。ハンガリーは、ソ連からも自力で独立して、祖国のプライドを回復させた国だからか、ロシアと対等な意識で話し合える国。いっそ、ハンガリーがロシアと友好国になると面白いかも。いずれにせよ、ハンガリーが、2016年後半の台風の目になることは疑いがないだろう。

ISILもそろそろ終わりか。多数のISIL戦闘員が、参加したヨーロッパ諸国に戻り始めているようだ。ブリュッセルで開催された会議では、多数のISIL戦闘員がヨーロッパ諸国に、帰国していることが報告された。その数はなんと5000人を超す模様だ。このため、今後大規模なテロが彼らによって、起される懸念が高まっている。
http://blog.canpan.info/jig/archive/5965

:クルド独立運動について
:トルコとアメリカの関係は修復不可能か?

つくづく日本の報道では「クルド民族独立」の話が出てこない。これは、いかに日本のメディアが本質をつかんで報道していないかを如実に物語っていると言えるだろう。

アメリカ・欧米はトルコを中東におけるパートナーとして、連携して来ていた。トルコのインジルリク空軍基地をアメリカが使用していたことでもわかる。だからこそ、アメリカの傀儡ともいえる「ISIL」を、トルコが背後から支えてきたのであろう(ここで「え〜〜、イスラム国ってアメリカの敵じゃないの〜〜」というレベルの人たちは、どうぞ私のブログを読まないでくださいませ)。

ところが、そのトルコにとっての仇敵は「クルドのPKK(クルド労働党)」である。そして、そのクルドの政治部門や、戦闘部隊については、アメリカは「対ISIL」でパートナーとみなして共同行動してきたのである。しかも、アメリカはクルド側に兵器を渡している。クルドはその兵器でトルコに連続テロをくらわせているのが現状だ

エルドアン体制(特にクーデター後)を支持するつもりはないが(これははっきり言ってヒトラーレベルの独裁者であろう)が、エルドアンが欧米に対して反旗を翻したのも、アメリカがクルドとトルコをさんざん二枚舌で利用してきたことを考えれば自業自得ともいえる。悪VS悪と言えるだろうか。この件は、個人的にはエルドアン大統領に少し同情する。もっともクルドからすればまた別の話である。

トルコは、現在、どさくにまぎれてクルド殲滅作戦とも呼ぶべき軍事攻撃を行っている。ロシアがクルドを守り、クルドの独立を保障する気があるのだろうか? なければクルドは、下手すればアメリカからもロシアからも切られて終了であろう、悲劇の民族である。現在のシリア・トルコの領内で、アメリカ、ロシアのどちらかの後ろ盾無くして、クルドが独立して国を持てる可能性はほとんどないであろう。

;地政学上の要所を次々に失うアメリカ
:フィリピンのドゥテルテ大統領
:トルコのエルドアン大統領

南シナ海問題における「フィリピン」、中東問題における「トルコ」は、アメリカにとって「地政学上、絶対的に必要な場所」であった。ここに、なんとまあ、反米政権が成立しているというのが、象徴的である。

なお、エルドアン大統領にしても、ドゥテルテ大統領にしても、個人レベルで見れば、最悪の権力者である。「冤罪」「人権」という言葉を知らないのではなかろうか。ただ、そんな彼らがある意味「小気味よく」見えるというのは、あまりにここ15年間、アメリカが人を殺しすぎたせいなのだろう。

次回は、ウクライナについての予想を書くつもり。
下手すれば12月のプーチン来日が中止になるかも、です。
posted by パプリカ at 02:05| Comment(0) | 国際政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月13日

No.020 「Too Much globalism!」トランプ暗殺? ヒラリー自殺?

最近「〇〇のトランプ」というフレーズをやら聞くような気がする。暴言が多くて、髪の毛がボサボサ系の人だ。

イギリスのEU離脱派のジョンソン元ロンドン市長は「イギリスのトランプ」で、フィリピンのドゥテルテ大統領は「フィリピンのトランプ」だそうだ、トランプ人気じゃないか!

トランプ現象とは何なのだろう。トランプ氏が当選するかはわからないが、ここまで彼を支持する層がいるということは、すでに分析の対象として充分であろう

アメリカのCNNとORCの最新調査で、共和党のドナルド・トランプの支持率が民主党のヒラリー・クリントンの支持率を2ポイント上回った。8月上旬には8ポイントの差をつけてリードしていたヒラリーがここにきて逆転されたのである。しかも調査対象が11月の本選挙で投票する意思のある者に絞られていることから相当重い結果だろう。

http://jp.sputniknews.com/us/20160907/2739001.html
http://www.cnn.co.jp/usa/35088645.html

日本では相変わらず「暴言王」としか報道されない彼だが、演説を聞いていると、結構正論を述べている。トランプを「変なことを言うおじさん」というステレオタイプでしか報道できない日本の報道機関はお話にならないと言える。

さて、ここにきて目立つのは「アメリカから離れたい」「もうグローバリズムはごめんだよ」という、世界的な「アメリカ的グローバル押し付け政策」への嫌悪感である。

ロシアのプーチン大統領が、いろいろ言われながらも、圧倒的な支持率を誇り、また、日本でも一部のコアなファンを獲得しているのは「アメリカ的なグローバリズムに飲み込まれず、ロシアを1つの『意味のあるネイション』として自立させていこうという方針に、世界(特に中東)が共鳴するからである。そして、日本人の中にも「いい加減、アメリカグローバリズムはごめんだ、でも、今の日本はアメリカに対抗できないからさ」というあきらめを持つ人々達が、プーチンに希望を見出すのである。

明らかに公然と「アメリカグローバリズム」に対抗している(し始めた)のは、イランのハーメネイー師、フィリピンのドゥテルテ大統領、微妙だがトルコのエルドアン大統領あたり。細かく見ていけばもっとたくさんいる。そして今年に入ってからその動きを活発化させるきっかけとなった国は「イギリス」であろう。イギリスのEU離脱は、まさに「イギリスを意味のあるネイションに戻したい」という願望であった。

もっとも、イギリスの場合は「EUグローバリズム」からの脱退であったが。ただ、イギリスでオバマ大統領が「イギリスの友として、残留を希望する」と言ったとたんに離脱したのは笑った。イギリスはアメ公の植民地じゃねーんだよ!っていう層を刺激したな、あれは。と、考えるとやはり同一機軸で語ってもいい気がするね。

ドゥテルテ大統領の「フィリピンはアメリカの属国ではない。私はフィリピン国民以外の誰からも指図は受けない。ちくしょう」この発言は、イラン、ロシア、イラク、シリア、中国はもとより、実のところ、ドイツもフランスも内心共感を持つのではないだろうか。

さて、トランプの人気は、この「反グローバリズム」と無縁ではない。

トランプは、

「米国が他の国に何かを教える権利はない、我が国で何が起こっているかを見てほしい。人々が警察を冷酷に殺すような状態で、どのように我々は人に何かを教えることが出来るのか、他の国のふるまいを矯正しようとする前に米国は自らを秩序のもとに置かねばならない」

と言う。いわば、アメリカが世界の宣教師であることを辞めるべきだという。

まさに「米国の価値観を広めていこう」とする「グローバリズム」の対極にある。彼がTPPの離脱を宣言するのも同じ理由だろう。

それにしてもなぜ、その「グローバリズム」を推し進めてきたアメリカにおいて「反グローバリズムのトランプ」が人気なのか?? というと、実はこれが複雑なのである。正確に言うと、「グローバリズム」を推し進めてきたのはホワイトハウスとウォール街であって、アメリカ中間層はむしろ犠牲者と言えるのである。

「21世紀は、グローバリズムの世紀」と言い出したのは、ビル・クリントン政権であった。そして、アメリカは「インターネット」を武器に、アメリカ的価値観の世界的普及を始めたのであった。ところが、このインターネットはアメリカにも大きなダメージを与えたのである。

それまでの企業経営では、ヘッドオフィスの頭脳部分がいて、中間管理職が実務を担当し、底辺の個々の労働者がうごく、いわば「三階層」に分かれていた。ところが、インターネットは、頭脳部分と、底辺を直接結んだのである。これにより、中間管理職の存在意義が一気になくなり、ホワイトカラーの大量リストラがおこったのである。一方で技術レベルの高い移民をホワイトカラーに採用する合理化も行われた。

グローバリズムによって企業は低賃金労働者を求め海外へと進出する。が、海外への資本投資は、アメリカ本国への投資を減らすこととなった。頂点の連中は大儲けだが、中間層以下には何の恩恵もないどころか、ますます低賃金を強いられることとなる。そのため、アメリカの多くの中間層はこう考えているだろう。

「もう、グローバリズムやめてくれ」
「俺たちアメリカ中間層は限界だよ、誰か助けてくれよ」

つまり「グローバリズムの限界」は、押し付けられてきた他国からだけではなく、押し付けてきたアメリカ合衆国の大多数の国民に利益を与えなかった、ということが白日の下にばれたことによって証明されたのである。

この人たちが、トランプを支持するのは当然だろう。このままの流れで行けば、トランプ大統領が誕生する可能性は高い。(暗殺されない限り)。

また、対抗馬である「ヒラリー・クリントン」は、ここにきて2つの大爆弾を抱えることとなっている。

1つは、例のメール問題。FBIは一時期訴追を見送ったが、ここにきて、やはりはらわたが煮えくり返っているのか、FBIには自分たちの意地があるのか、10月あたりに新情報を公開するという話だ。

さらにFBIは手を緩めても 反ウォール街の「ウィキリークス」が どうやらメールの内容手に入れたらしい。恐らくロシアからだろう。大統領選挙寸前に大スキャンダルが暴露されたら多大な影響を与えることとなる。

2つ目は例の健康問題。相当病状は悪いようだ。肺炎とのことだが、子供が公園でびしょぬれになりましたというレベルではあるまい。さらにパーキンソン病の疑いも濃厚だ。

http://jp.sputniknews.com/opinion/20160902/2719233.html
http://jp.sputniknews.com/us/20160819/2664843.html

さらに、ベンガジ事件犠牲者の両親がクリントン氏を起訴するなど、ここにきてクリントンに逆風が吹いている。

http://jp.sputniknews.com/us/20160810/2621636.html

10月の情報公開と、健康状態いかんによっては、ヒラリー・クリントンは大統領にはなれないかもしれない。そして、メール事件の内容がロシアのスパイがらみであるという噂が本当であれば、かなりの確率でギガシークレットに触れるため、彼女は死刑レベルの罪と認識される。下手すればその時、彼女は自殺を選ぶのではないかとすら思えるのである。

それにしても、この「反グローバリズム」の中で「速やかにTPPを」って言ってる極東の島国の首相さん…そして、英語教育に対して思考停止し、小学5年から英語を始めようと言っている文部官僚…あああ、俺は情けないよ。
ラベル:米国
posted by パプリカ at 02:13| Comment(0) | 国際政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月04日

No.019 安重根が英雄の理由。米国による強制離婚の果てに…

韓国、好きですよ。
マナーは良いし、ホスピタリティに溢れているし。

しかし「安重根は韓国の英雄だ」と言われると、どうにもすっきりしない、これはなぜだろう。今回はこの問題について精神分析的なアプローチをしてみたい。

【一】
まず戦前欧米の植民地にされていた国が、宗主国にどのような感情を持っているかをざっくりと感じてみよう。たとえば、ベトナム人のフランスへの感情、インド人のイギリス人への感情、インドネシア人のオランダへの感情、などである。

これらの三国は「日帝三十五年の支配」などとは比べ物にならない長い期間、苛烈な弾圧を受けて暮らしてきた。それなのに韓国が日本に対してくってかかってくるような感情を持っているようには見えない、そのあたりに「安重根問題」のカギがあるような気がするのだ。この差はなんなのだろう。

【二】
日本が韓国を併合したことに関しては、どうも「日本が100%加害者」「韓国が100%被害者」という雰囲気で語られてしまうことが多いようだが、これは嘘であろう。当時の韓国はロシア大使館の中に韓国政府を移してみたり、清王朝に助けを求めてみたり、日本とともに近代化してみようと思ったり、ふらっか〜ふらっか〜していたのである。つまり「凛として、独立の道を行く!」というような精神が極めて少なかった。これが韓国を併合できた(列強が韓国に付け入っていった)大きな背景となっている。

失敗を「成功の元」に変えるためには、自分たちの失敗に対して真剣に直視し、構造的欠陥を改める必要があるが、これは人間も国も、自分に行うのは相当つらいことなのである。どうしても「それでもいいところはあったのだと」というような「自己欺瞞」が始まる。あまつさえ、仮に現在の韓国政府が「私たちは100%被害者だ」と思っているのだとすれば、「失敗は失敗の元」となるであろう。そして、同じような政治情勢が出現すれば、再び植民地化されるであろう。

実際、戦前の韓国と、現在の韓国で、同じ傾向がみられるのである。最近では、ロシアにつこうか、アメリカのミサイルを置くことになるか、中国と手を組むか、などと、相変わらずふらっか〜ふらっか〜しているのは皆様ご存じだろう。

どうも「独立独歩」という気概が弱いのである。

【三】
さて、中華民国が外国勢力を追い出したこと、インドがイギリスを追い出したこと、ベトナムがフランスを、インドネシアがオランダを追い出したケースを見てみると、韓国に比べて「独立の英雄」が目立つ。ベトナムの「ホー・チ・ミン」、インドの「ガンジー」「ネルー」、インドネシアの「スカルノ」、中国の「孫文」「毛沢東」と言うところの人物だ。この人たちは、自らの血と汗を流し、命がけの独立戦争を行って、独立を勝ち取った!

ここに「民族の誇りの回復」が成し遂げられたのであろう。「俺たちは、自国の力で独立を勝ち取ったんだ」という誇りがあるので、負けた欧米列強に対して「賠償!賠償!」と文句を言い続けないのではないかと思われる。

一方、韓国の独立であるが、日本がアメリカに負けたことをきっかけに、いわば「棚ぼた」式に落ちてきただけであった。独立戦争を戦い抜いて、ついに日本から独立を勝ち取った! というわけではないので、誇りを回復することが出来ておらず、すっきりしないのではないかと思われる。

そこで無理やりに誇りを回復しようと、韓国は「独立の英雄」を欲しがった。ここで白羽の矢が建てられたのが「とりあえず、韓国植民地化を進めていた(ように見える)日本の首相・伊藤博文を殺した安重根なのではないだろうか。実際問題、彼が伊藤を殺したときは、植民地化されておらず、ガンジーやホー・チ・ミンと比べると極めて異色である。

「独立運動」という意味で筋が通るのは、三・一独立運動で日本憲兵の犠牲になった「柳寛順」ではなかろうか? 彼女なら話の筋は通る。しかし、わずか18歳の少女が唯一の独立運動家、ということになると「韓国の成人男性は何をやっていたのか」ということが浮き彫りになってしまうので、きっと受け入れられないのであろう。

【四】
では、日本となぜここまでこじれたか。

一般的に「日本(夫)」と「朝鮮(妻)」が、いろいろあれど結婚し、35年間の生活を経た。その期間には、お互い良いこと、悪いことをしたであろう。奴隷にしていたわけではないのだ。ここで、日本と朝鮮が話し合い「協議離婚」をしていれば、まるで違った展開になっていたのではないか。「あの時はインフラ整備をしてくれてありがとう、強引なやり方に関しては文句もあったけどさ」「こちらも良いこともしたつもりだが、朝鮮に迷惑はかけたかもしれない」と、円満離婚になった可能性もある。

問題は、アメリカ合衆国が一方的に離婚をさせた挙句「日本が完全悪、朝鮮は一方的被害者」というトーンで離婚させたことである。このような離婚の場合「被害者だと認定された側」の精神状況はものすごく楽であろう。なにせ、自分たちは反省する必要がなく、相手を一方的に断罪できる立場に置かれたのである。こんなに楽な精神状況はない。現在の従軍慰安婦問題がもめているのも、彼女らはこの時の世代であり「一方的被害者だ」と刷り込まれたからであろう。だから、比較的従軍慰安婦の問題に関して、アメリカは甘い。どっかの州にはすでに慰安婦像が立っている。

なぜアメリカは韓国に甘いのかと言えば、その方がアメリカにとって都合が良いからである。戦前のアメリカは「日本の悪魔化」を推し進めてきた国だ。広島・長崎の原爆を正当化する国だ。そのためにも「日本は悪魔だった」というコンセンサスは大事なのである。

さらに、戦前は美しく近代化していた首都・ソウルをぶち壊したのは、1950年から始まった朝鮮戦争で、加害者はアメリカ合衆国である。なのに、韓国はアメリカには恨み言を言わず、日本には恨みごとを言うのは、アメリカは「鬼畜のような強姦魔・日本」から韓国を救ってくれた軍隊だ、と感じているからである。

日本と韓国のこのこじれを何とかするためには、日・韓・米の3か国が話し合うことが必要だろう。極めて難しいことと思うが。
ラベル:日韓関係
posted by パプリカ at 02:08| Comment(0) | 歴史的考察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月03日

No.018 「対ロシア制裁」の本質! 日露接近を嫌がる米国

ガスプロムと三井物産が「アジア太平洋諸国向け船舶燃料補給について」覚書に調印した。また、三井物産は「ロシアと日本の間にエネルギーブリッジを構築するプロジェクトが将来的に可能」と述べた。

http://jp.sputniknews.com/business/20160902/2719787.html
http://jp.sputniknews.com/business/20160902/2721109.html

ついに、日本のエネルギー政策に新たな展開が生まれる可能性が出てきたのである。思えば、第二次世界大戦後のアメリカの「大戦略」は「日本とドイツに近場の資源を与えない」ことであった。これを見過ごしてくれるかどうか、注目だ、と思った。

そのとたん、アメリカは「対ロシア制裁拡大」を発表した。内容を見ると、アメリカは対ロシア制裁リストに「ガスプロム」の一連の子会社と、メディア・ホールディングス「ガスプロム・メディア」を含むほかの企業を追加した。

http://jp.sputniknews.com/politics/20160902/2719165.html

要するに、日本がガスプロムに接近するなら、ガスプロムに制裁を科す、という話である。ここまで露骨な「冷戦」もあるだろうか。

このことは、アメリカの「対ロシア制裁」が、もはやウクライナ問題を完全に離れ、単なるロシア攻撃になっていることを如実に示していると言えるだろう。スプートニクもこの2つの問題を関連付けて報道してないのが不思議でならない。

このままいくと、日米関係が極度に悪化し、アメリカが中国に対して大幅に譲歩することを通じて、日本を苦境に立たせていくかもしれない。安部首相は、相当の苦境に立たされるだろう。
posted by パプリカ at 07:52| Comment(0) | 国際政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

No.017 国際政治 いくつかの短信 露・米・日・EU・ISIL…

8月中、仕事があまりに忙しく、しかも月末はロシア旅行だったため、全く更新できずじまいであった。そして何より、私が国際情勢についていけなくなっている。状況を整理するために、短信で書くことにする。何かのヒントになれば幸いである。

:安倍・プーチン会談「東方経済フォーラム」
:日本「ロシア経済協力担当相」設立
:東京五輪の試合の1部が福島開催の可能性
:ロシア「福島原発の汚染水を浄化する装置を日本に提案」
:アメリカ「対ロシア制裁拡大」
:アメリカ(を中心とする)パラリンピックからロシアを除外

安倍首相とプーチン大統領の間で、3時間の会談がとられたとのことである。3時間は相当長い。もっとも通訳を介してだろうから賞味2時間くらいか。12月15日の山口訪問は決まった模様であり、日本外務省は「平和条約締結を期待する」とまで発表した。領土問題で進展があるかもしれない。

しかし、明日急遽、習近平とオバマの臨時会談が行われる模様である。日露が妥協するなら、米中が妥協する可能性もある。「ロシアに近づいた日本を守る筋合いはもうない、尖閣諸島も自主防衛で守れ」とアメリカが言ったらえらいことになる。

http://jp.sputniknews.com/politics/20160903/2722314.html

経済協力と言えど、一方的に日本が貧しいロシアを助けるのではなく、自動車輸出国としてロシアは一時期日本の輸出相手国3位にまで来ていた。けっしてうまみの無い話ではない。特に、富山・新潟などの「裏日本の経済」に直結する、ロシアの経済復活は日本にとっても大事である。特に欧米市場では、ついにトヨタが現代に抜かれてしまった現状を考えると、ロシアは大切な国だ。

それに合わせたタイミングで、アメリカだけ「経済制裁を強める」と宣言した。これは、日本に対する「本当にこれでもロシアに接近するのか?」という強迫であろう。そして「パラリンピックからロシア排除」の問題で脅しをかけた。これ以上ロシアに接近すると、東京オリンピックでなにかあるぞ、ということか。

http://jp.sputniknews.com/politics/20160902/2719165.html

東京オリンピックは賄賂問題でもめているが、実はこれ以上のアキレス腱は福島原発である。「福島はアンダーコントロールされている」という安倍発言が公約なのだから、これが破たんしたら中止させられても文句は言えない。挙句の果てに、五輪の一部を福島で開催するなどと言う案まで出てきている。そして、凍土壁作戦が失敗した今、放射性廃棄物を処理できるのは、チェルノブイリの経験を持つロシアだと思われる。メディアには出てきていないが、世耕さんが「原発」についてしゃべりまくっていることを考えると、福島の収束をロシアに依頼するという事も織り込み済みなのではないか。ロシアは現在、シベリア奥地に放射性物質を格納する基地を建設中の模様。ここに福島を引き取らせる、ということも考えられる

http://jp.sputniknews.com/sport/20160824/2686248.html
http://jp.sputniknews.com/opinion/20160622/2347671.html

:独外相「ロシアのG8復活を支持」
:仏大統領「対露制裁を後悔、関係の正常化に期待」
:メルケル独首相「制裁解除の潮時ではないが、議題には上がる」
:世論調査:独住民の半数がメルケル首相の続投に反対

一方、EUでは、前にも書いた通り、対ロシア制裁を巡って議論が続いているが、メルケル氏のみが慎重論、その他、仏・伊・ドイツ外相などがしきりにロシア側の発言を行っている。目立つのはこの2か国と、ドイツのシュタインマイヤー外相だ。

ドイツ外相シュタインマイヤー氏は「ドイツ社会民主党」、メルケル首相は「ドイツキリスト教民主同盟」であり、来年の選挙では戦うポジションだ。「対ロシア制裁・難民受け入れOK」のメルケルの支持率がさがっている今こそ、アンチテーゼとして、シュタインマイヤー氏が選挙戦を戦おうとしている可能性も十分ある。

オランド氏の次の大統領選にサルコジ氏が立候補するとの情報もある。立候補することも、仮に立候補しても当選するかどうかは不明だが、もしロシアに好意的だったサルコジとなれば仏露関係は一気にロシア側に行くだろう。フランスは、そもそもウクライナ危機の時に「揚陸艦ミストラル」を売るのを断念させられた、アメリカに対しての恨みもあるだろう

http://jp.sputniknews.com/politics/20160831/2712122.html
http://jp.sputniknews.com/world/20160830/2706951.html
http://jp.sputniknews.com/politics/20160829/2701559.html
http://jp.sputniknews.com/politics/20160828/2699942.html

:ウズベキスタン「カリモフ大統領死去」

不安なのは、ウズベキスタンは、中央アジアから中国までの交通の要衝。だからこそ、シルクロードの都市として栄えたのである。ということは、ここが不安定になると、移民・難民にとっては絶好の通過地点になるという事だ。ISILが、不安定になったウズベクから、新疆ウイグルまでのルートを確保して、東の方で活発になっていく、というストーリーはないだろうか

http://jp.sputniknews.com/politics/20160902/2722289.html

:EUがアップルに課税

アメリカ議会が「税金の強奪だ」と激怒。ボストン茶会事件ではないが、課税問題には極めて敏感な国。オリンピックの時からそうだったが、あまりにEUとアメリカがぶつかりすぎているのが気にかかる。

http://jp.wsj.com/articles/SB11655255021065154097004582284430533232406

:ロシアの出生率がぐんぐん回復している

サンクトペテルブルクで知人を訪ね、彼と話していたら「友達、子供が7人もいるんだよ、生まれるたびに、現金・車・ダーチャ・家なんかが国からもらえるからね…」という。この時「あ、やっぱりポーランドを中心とするロシア脅威論は違うな」と思った。

ロシアは乳児死亡率が低下し、出生率が上昇しているのである。2009年以降、ロシアの人口は増加に転じている。1999年に1.2だった出生率は、2013年には1.7まで回復している。このままいけば2.0までもどるのも時間の問題ではないだろうか。

人口が増えている国、特にロシアのように国の援助で人口を増やしている国は、税金を「福祉・教育・それらの設備投資」などに回したいわけで、軍事費を押さえたがるものである。近年、やたら高まってきている「ロシア脅威論」は、出生率が低い欧米の国々の嫉妬もあるのではないだろうか。

次回は、ここのところすさまじい勢いで動いている、トルコとクルド、アメリカ、ロシア、イランの動きを短信で整理したい。そして、10月にはオーストリア、ハンガリーでEUからの離脱国民投票があるかもしれない。これについても書きたいところだ。

posted by パプリカ at 01:32| Comment(0) | 国際政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする